焼却プラント爆発を防ぐためのアルミと水の反応抑制に関する研究
1 研究の概要
焼却プラントではコンベヤ内、灰押出し装置付近、灰ピット内で爆発する事例が起きている。爆発の原因は、焼却灰に含まれる金属アルミニウムが灰の冷却、飛散防止に用いられる水と反応して水素が発生しているためと考えられる。そのため、焼却灰に含まれるアルミニウムと冷却水の反応を抑制し、水素ガス発生を停止できれば、焼却プラントでの爆発を防ぐことができる。本研究では焼却プラントでの水素ガス発生の防止を目的とし、加熱、冷却温度を設定することにより、焼却灰に含まれるアルミニウムと冷却水の反応を止める技術を開発する。
2 成果の概要
アルミニウムを含んだ模擬焼却灰および実焼却灰と水による水素発生の抑制について検討した。その結果、40 ℃の場合は冷却中も水素体積が継続的に増加すること、50
℃の場合は冷却すると水素体積の増加を僅かに抑制できることが判明した。60 ℃、70 ℃、80 ℃の場合、冷却すると水素体積の増加を抑制できることが判明した。90
℃の場合、冷却すると水素体積が増加しないことが判明した。以上から60 ℃以上であれば、水素体積の増加を抑制できることが判明した。
(本研究は、JKA補助金により実施されました)
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水素製造量の計測結果